材料:クリ、カツラ(抽斗内部)、山桜(背もたれ<玉杢>、留め具部分)
仕上げ:オイルフィニッシュ
size:W:1360mm x H:1100 x D:760
(ベッド内寸:W:1300mm x D:700 H:420)
本当に末永く使ってもらいたくデザイン、設計したベビーベッドです。
赤ちゃんが大きくなった時には、3分割して椅子、ベンチとして使えます。
左右の抽斗は浅め、深めの2段で底板は8mm厚のカツラ材。中央の抽斗は布団が入れられる大きな容量とし、玩具などを入れても底板が抜けないように10mm厚のカツラ材を使用し抽斗内部もオイル仕上げです。椅子となった時には左右どちらからでも引き出せるデザインとしました。この際、背もたれは側に取り付けます。
最上部の横桟のR付けは、赤ちゃんを覗き見たり抱き上げたりすることを考慮したものです。また、中央部分の最上部横桟(笠木)のRは椅子とした時のデザインも含んでいます。背もたれには山桜の玉杢材を使用しました。
使用金具は抽斗側板固定のビス、底板固定の釘、3体を固定させるジョイントボルトのみ。
3分割すると、中央はひとつの椅子、左右のふたつはコーナー椅子、扉はジョイントボルトで左右のコーナー椅子の間に取り付けられるようにもしてあります。飾り・モノ掛け用として。
当たり前のように使い捨てられているベビーベッド。作り手の一人として悲しくなります。「使い捨て文化」という言葉を耳にすることがあります。そんなものは「文化」なんかじゃない!
『このベッドは、わたしが産まれた時に作ってもらったのよ』とYお婆ちゃんがベッドで眠る孫に語り掛ける、そんな姿を思いながら作りました。