蟻桟について2

今回はストレートに天板への蟻桟について書きます。多くの木工屋さんも書かれているとは思いますが、参考にしてもらえれば幸いです。わたし流です。

天板への蟻桟

今まで蟻桟に二の足を踏んでいた人にも分かり易いように図も入れます。図の中の寸法は実数値ではなく割り切りの良い数値としていますので、実践される方は臨機応変に。

 

概要

作図に当たり、天板の大きさは1800mm × 900mm、蟻桟は100mm × 88mm(蟻=8mm)角の設定です。

図:蟻桟の位置

蟻溝と蟻桟のすぼみは2mmとしています。わたしの場合450mmで1mmすぼませるようにしています。1.5〜2.0mmでやったこともありましたが、差し込む感覚がどうもしっくり来なかった。トントンと叩きこんでいると突然ガチッと止まってしまう感じがどうも馴染めなかったのです。ガチッと止まるということは材の痩で一挙に緩むのでは?と感じているからです。また、止まってから叩き込んでいて蟻桟木口を潰したこともありました。緩やかでしっくりとしっかり全体が締まる感じが好みです。それでもガンガン叩き込むことはしばしばあります。
切削するビットの刃角は70°です。広角過ぎやしない?カッコ悪う!と言われたこともあるのですが手元にある数十本の蟻ビットが軸径6mm、8mm、12mmの全て70°なので致し方無い。手作業の場合は80°にしたりすることもあります。 続きを読む 蟻桟について2

手鉋で面出し技能試験、なんちゃって

欅のテーブル天板(一間超)、反りも小さく捻れもない非常におとなしい状態。

天然乾燥であるため鉋の通りも良さそう。
今回は電動鉋を使わずに手鉋で仕上げることに。まあ、自らに課した技能試験と言ったところでしょうか。「これくらいのこと手鉋でやれなくて木工屋と言うな!」と自身に言い聞かせるのです。

製材時の木口を落とし、千切りを入れて面出しという手順です。
面出しの前に千切りを入れるのは、面出し中に割れの広がり、割れから生じる捻れ防止です。材を安定させて面出しです。 続きを読む 手鉋で面出し技能試験、なんちゃって

ヴァイオリン スタンド

ヴァイオリンを制作されている方からヴァイオリン スタンドのご依頼です。

Violin Stand2

 

ヴァイオリンを知らなければ

ところが、わたしはヴァイオリンに触れたことはなく間近で音を聴いたことがありません。弦楽器のスタンドは手元にあるギターからでしかイメージが湧いて来ません。
ヴァイオリンそのものを知らないでスタンドを作るといった無謀なことはわたしには出来ません。ヴァイオリンのサイズや構造などはネットで検索すればそれなりに知ることができるのですが、やはり自身の目で見て手で触れてその音色を感じないとわたしはダメです。 続きを読む ヴァイオリン スタンド

やっぱり抽斗は桐

長梅雨は辛かった!これからの猛暑も辛そうだけれど……

湿度90%前後の日々が続き、自分用に作った書類整理用の小抽斗は抽斗が膨張、ガッツンガッツンに締まって引き出せなくなってしまった。コストを抑えるために抽斗はポプラで制作。センターガイド方式としたため本体とはゆとりを持たせてつもり。作業場と家とは隣り合わせているので制作環境と使用環境は大きく変わらないはず、だった。
なんとか全てを引き出して風通しの良いところで乾燥へ。落ち着いたら鉋を掛けてスカスカにしよう!
ポプラで抽斗はアカン!

 

桐で作った抽斗は前板の入りが僅かにキツイもののスムーズに引き出せる。
やっぱり抽斗は桐!

木工を始めた当初は桂を使っていたけれど、現在桂は入手も難しく高額な材となってしまった。桂以降は紆余曲折があったものの最終的には桐に落ち着いた。十分に雨ざらししてアクを抜きながら数年自然乾燥した国産桐の伸縮率は非常に小さい。そのため寸法精度を曖昧にすることもない。

 

おまけ

梅雨が明けて、炎天下になる前に薪用に丸太の切断。それでも大汗だわ!町内で伐採した廃棄する木を貰ってきた。作業場用だから雑木で十分。水分が多く柔らかくて割れない。1ヶ月以上丸太のまんまで積んで乾燥、表面が硬くなったら鋸目で割る。

薪用に丸太切り

四方反りの鉋台制作

今年の梅雨は長い。木工屋泣かせの季節です。作業する気になりません。
というわけで、一年遅れで四方反りの鉋台を制作することにしました。
使い切った感のある改造に改造を重ねた四方反りの鉋台の更新です。なにせ四方反りが反り台風に下端が擦り減り、下端調整が限界となってしまったので。
鉋屋さんではないので本来あるべき制作ではないのかもしれません。ただ使っていた時に感じた点を加味して制作したので自分なりに◎とします。

新旧交代の四方反り鉋

旧台と世代交代した新台、試し削り

 

構想

材は鉋台用に調達していた樫を使います。サイズは従来サイズを踏襲しながら台調整の限界が早めに来ないように厚めの35mmとしました。
四方反りの台にしてから刃口埋めを行い再度下端調整するのは二度手間と考え、刃口埋め材(15mm厚のブビンガ)を考慮して墨付け、加工を進めることにします。 続きを読む 四方反りの鉋台制作