小振りな机

小机1

<Jan.2022>
材料:センダン(天板、抽斗前板)、ケヤキ、桐
仕上げ:オイルフィニッシュ
size:H : 720mm × W : 900 × D : 450

天板の幅が900mm、奥行きが450mmの小振りな机です。一般的なサイズの半分程度の大きさになります。
材は天板と抽斗前板にセンダン、脚部はケヤキを使用しています。センダンはケヤキの模擬材として使われることもあるように木目は粗いものの良く似ており、色合いもケヤキの赤に近い感じですがどちらかというとマホガニーに近いです。比重も軽く鉋の当たりや艶はキハダに良く似ています。
小振りであるため、足回りに気を配ったデザインとしました。ひとつは前脚を無くしたこと、もうひとつは左右後脚の揺れを抑える横桟を下部に設けないこと、などです。
小振りであるため、体を左右に振ったりした際に前脚に膝が当たることを懸念、下部への横桟については奥行きが浅いこともあり邪魔になるだろう、と排したわけです。

脚が後2本のみとなり横から見るとコの字型です。手前側への荷重が大きいため脚部のサイズやk形状と組みで強度を確保しています。
摺り脚と脚のの組みは、相欠き(股欠き)による抱かせ内枘で精度が必要な枘組みとしています。天板の蟻桟となる側板は、脚上部と小根付き枘で組み一体としてから蟻加工を施しています。
抽斗は吊り抽斗で下端の桟がない分膝上に少し余裕が出来ます。前板は前傾させています。これも体を左右に振った際の当たりを幾分か抑えるためです。把手は紫檀の削り出しです。抽斗ひとつの容量は、幅が355mm、奥行きが310〜330mm、深さが70mmです。
センダンの地の色が美しくケヤキとの色合いに違和感がなかったため木地色のままオイルフィニッシュとしています。