さくら机 & 書棚

さくら机

<Apl. 2013>
材料:ヤマサクラ

   カツラ(抽斗内部)、本紫檀(把手)
仕上げ:オイルフィニッシュ
机size:W:1200mm × D:700 × H:700
袖抽斗size:W:410mm × D:610 × H:545

ヤマサクラ共木による机と袖抽斗です。
サクラには珍しく玉杢材で、天板、幕板等で有効に使いました。
机の天板は35mm厚の雇い核による3枚接ぎ、脚は50mm角。天板は蟻桟で反りを押さえ、その蟻桟の両端は脚上端部に欠き取った蟻溝に落とし込む構造としました。
袖抽斗の天板は25mm厚でブックの雇い核による2枚接ぎ、反り止めとして端嵌みを前後に取り付けています。
抽斗は3段構成で、最下部抽斗は「A4ファイルが入る」ことを希望され外寸幅410mmとなりました。当然使用時は重くなります。わたしはスライドレールが好きではないので、最下部の幕板を抽斗前板最下部にローラーとともに取り付けました。幕板とともに引き出される感じです。100mm程度引き出すと床面に自然とローラーが接触する構造です。勿論抽斗奥の下部にはストッパーを取り付け、引き出した際に落ちないようにしてあります。また、最下部の抽斗前板は反りが懸念されるため、内部の側板の前板取り付け部分に反り止めを取り付けてあります。
上中の抽斗はセンターガイドとして幕板との干渉をなくしています。
机、袖抽斗とも抽斗前板と側の幕板の四方はテーパー加工、脚部や桟にはR溝の加工を施してあります。また、把手はサクラ材と色合いが良い本紫檀で、手指の掛かり具合を確認しながらデザイン、加工しました。
今回は2年振りの家具制作。気合いと言えば気合いでしょうか、サンディングはほとんど行わず、鉋削りでの仕上げとしました。やはり鉋仕上げは美しい!!

書棚

材料:ヤマサクラ
仕上げ:オイルフィニッシュ
size:W:700mm × D:300 × H:770

机の後のご注文、机の高さに合わせた書棚です。机との共木でもあります。棚板を幕板の溝と脚部の欠き取り、前後の横桟で保持する構造としました。棚板は11mm厚の雇い核による2枚接ぎとしました。
机と共通デザインとするため、側の幕板の四方はテーパー加工、脚部や桟にはR溝の加工を施してあります。
※「箱物」に分類すべきなのですが、さくら机とセットなので、「脚物」に入れました。