トチのテーブル

<Oct.2021>
材料:トチ
仕上げ:オイルフィニッシュ(脚部着色)
size:H : 700mm × W : 1800 × D : 700〜850

15年ほど前に岐阜・各務原の材木市で購入したトチ板を天板にして、極端に曲がっているトチを脚部に使用するダイニングテーブルです、
天板はトチ特有のキラキラ、杢杢感は強くありません。また、木表側は白太部分が多いことから今回は木裏使いです。45mm厚で挽かれていた材は自然乾燥で反りと捻れが出ていて仕上がりは40mmで落ち着きました。
脚部の曲がっている材は、木目に倣い左右それぞれの脚とスリ脚をアンシンメトリーとしました。
脚は左右の蟻桟の中央から20°開きの対角線上に立ちます。また、脚の下から1/3くらいまで真っ直ぐに立つことを意識し、見た時の安定感と耐荷重を考慮しました。
スリ脚間には貫が入ります。脚部の内側への倒れ込みを抑えるためです。スリ脚と貫とは包み蟻形相欠き接ぎでジョイントボルトでの固定となります。取り付けは本体組み立て一番最後です。
蟻桟と脚部は濃色で着色です。脚部は濃色が好きです。脚部が白っぽいとどうしてもテーブル全体が浮いて見える印象があるからです。また、トチのキラキラ感が濃色の中でほんのり浮き立つのは結構好きです。仕上げはオイルフィニッシュ。
天板の表面と木口は目止めシーラー処理を行ってからオイルフィニッシュです。オイルだけだと染みや汚れ、傷がどうしても付き易いです。トチのように柔らかく白い材だとなおさらです。日常使いですからメンテナンスは簡単な方が良いのですがウレタン塗装だと経年変化の楽しみが無くなります。オイルのみより目止めシーラー処理を行った方が経年変化は遅くなりますが、それなりに楽しめます。