リクライニングチェア

リクライニングチェア斜視

<Jul.2021>
材料:トチ

仕上げ:オイルフィニッシュ(着色あり)
size:H : 900mm(SH:310) × W : 500 × D : 600

およそ1000Rと極端に曲がったトチの材でリクライニング チェアを作ることに。
製材されたトチの板材は、外円が1500mmほど、内円が1000mmほど、幅は600mm
ほど、厚みは45mmです。極端に曲がっていること、材がトチであることから歪みは大きいです。
後脚のデザインは頭を抱えます。R内側に座を置くか、後ろに反らせるか。
最終的に後ろに反ったデザインにしたのですがキツイRが背、肩甲骨にどう当たるかは組み立てないと判らない。座板とのバランスを考慮しながら少し余裕を持たせて幅を決め、組み立て後に削ることにします。

座板は材の横使いで芯側の外Rを前。芯割れをを外したために奥行きは400mmを切ります。座面高が低いリクライニング チェアなので座板に太もも全体が乗ることは少ないものの斜度、荷重位置、座刳り位置は慎重になります。

トチ材は綺麗なのですがあまり強度は期待できないため厚めに木取りをし枘も厚めで長めにします。2枚枘だと薄くなり弱くなるため12mm厚の凹形状をメインにします。
座板への蟻桟は左右の前後桟になります。後ろから挿し蟻溝を彫った前横桟を落とし込み位置決めします。
前横桟で前脚を固定するのですが前脚頭部が座板に収まる形としています。これで前脚の揺れを二重に抑えることが出来ます。
背板は今回板面としています。いつもは背に沿ったラインを作るのですが今回は真っ直ぐな面です。ただ笠木のRに合わせてあります。