譜面台

 

譜面台1

<Jul.2016>
材料:マホガニー、ブラックチェリー、ローズウッド
仕上げ:オイルフィニッシュ
size:H : 1000〜1380mm × W : 630 × D : 570

スマートな部材構成、完成時のバランス、使い勝手に重点を置いてデザインした譜面台です。

部材数を少なくするために、脚部の支点は60度に開いた3箇所とし支点の一つを支柱(メインパイプ)としました。
支柱、インナーとも木製であることから太くなるため、どこまでスマートにできるか、譜面板の高さが変わることで、譜面板の位置が前のめりになったりしないか、不安定にならないか、その際に支柱を支える二つの補助脚が足位置の邪魔にならないか、その長さはどれだけ必要か、等、バランスを考え70度傾斜としました。

譜面板の高さは、中心高が850mmから1,200mmにスライドできるように設計しています。固定ノブはローズウッドの削り出しです。固定ノブを締めた際にインナーを傷付けないために1mm厚のアルミ板を組み込んだ専用のボックスを作り嵌め込んでいます。また、このボックスの上下はローズウッドの薄板を張っています。

譜面板の大きさは、縦:305mm+20mm、横:228×2+20×2、が最小サイズとなります。このため縦を380mm、横を500mmとしました。譜面板の角度は自由に調整、固定できます。インナーと譜面板との組み合わせ部分の材はB.チェリーです。固定ノブは支柱と同じデザイン、ローズウッドの削り出しです。

主材のマホガニーは濃淡の差があるために着色しました。赤味を帯びた上品な色合いに仕上がりました。
インナーのスライドですが、直立ではなく70度に傾斜していることもあり固定ノブが緩んだ状態ではスーッと静かに収まっていきます。

譜面板を框組みとしたのは軽量化とブック(譜面)とのイメージ整合によるものです。板作りだと蟻桟や端嵌めなどの反り止めも必要になり重くなり、伸縮による経年変化も気になります。

補助脚の先端はは2タイプデザインしました。Rで収まるもの、突起を強調したものの2タイプです。