イメージスケッチ → アイディアスケッチ → 作図 → 制作 へと通常通りのプロセスでの譜面台の制作です。主材はマホガニーです。
スマートな部材構成、完成時のバランス、使い勝手に重点を置いてデザインして行きます。
念頭に置く項目を抽出
家具デザインではとりわけ機能を満たしていることが最重要となります。もちろんこの譜面台も機能を満たしていなければならず、その機能を満たした上で独自のデザインを加味して行きます。今回その項目は
- 部材数を少なくするために、脚部の支点は3箇所とし支点の一つを支柱(メインパイプ)とする
- 3箇所の支点間の角度は60度
- 譜面板の高さは、椅子に座って中心高:850mm、立った場合は1,200mmが最良位置と判断
- 上下動させる支柱(メインパイプ)に入るインナーのスライド量はどれだけ必要か
- 支柱下部の枘組み部分の芯材はどれだけ入れれば良いか
- 支柱、インナーとも木製であることから太くなるため、どこまでスマートにできるか
- 譜面板の高さが変わることで、譜面板の位置が前のめりになったりしないか、不安定にならないか、その際に支柱を支える二つの補助脚が足位置の邪魔にならないか、その長さはどれだけ必要か、とバランスを考え70度傾斜を判断
- 譜面板の大きさは、縦:305mm+20mm、横:228mm×2+20mm×2、が最小サイズとなる
- 支柱の高さと譜面板の角度が可動箇所となるため、固定具(ノブ)をデザインする
- etc.