木工作業の工夫12(内Rの切削)

椅子の笠木などではR加工を施します。
一般的な加工方法は、①反り台鉋での切削、②バンドソー等で粗木取りして反り台鉋、③型板を当てがいルーター加工、などでしょうか。
100mm程度までの幅であればこれらの方法で加工できます。が、もっと幅広であったり、材を斜めにして幅広にするなど機械加工が困難な設定をした場合は手加工が主となります。
初っぱなから手鉋でも良いのですが切削量は多く時間と労力が負担となります。
そこで外Rと内Rを線引きし、切削部分に鋸で細かく切れ目を入れてそれを落とせば手鉋の作業は大幅に短縮できます。

笠木に鋸引き

(下手くそな鋸引き)

加工手順

今回は材に20°でのR切削です。

  1. 外Rと内Rを線引きする。
  2. 線の手前2mm程度残して切削部分に鋸を入れる。切り幅は細かいに越したことはないのですが5〜8mm程度でしょうか。
  3. トンカチで叩いてボロボロ落とす。端の木口は設定以上にこぼれることがあるので叩く前に鋸で落としておく。
  4. 節など設定上に材が落ちそうなところは鑿で落とす。
  5. 反り台鉋で仕上げる。

といった感じです。

また畔引き鋸を使えば凹面も可能でしょうが、四方反り鉋の切削で十分かなと思います。

この方法を頭の隅っこに置いておけばデザインの自由度が広がります。

 

おまけ1

「解きたくなる数学」(岩波書店)という本を購入しました。真面目に数学を勉強しなかったので少しばかりお勉強。木取りなどにも役立つかも。

 

おまけ2

庭の野苺と桑の実、毎年ちょこっと楽しんでいたのですが、ここ数年早起きの小鳥たちが啄んでわたしの口に入らなくなった。まっ、良いか。

木工作業の工夫12(内Rの切削)」への1件のフィードバック

  1. 栃でしょうか。
    広く大きな笠木、
    仕上がり、どんな風なものができるのか、楽しみです。

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