今回、およそ1000Rと極端に曲がったトチの材でリクライニング チェアを作ることに。
木工屋を中心としたワークショップやセミナーなどで、原木を使った椅子作りを見掛けます。また、原木での椅子制作をメインにしている木工屋さんもいます。
わたしは「すごいなぁ!」と正直思います。わたしには出来ません。木工屋を志す前、原木で作られた椅子を見た時、その自由さ奔放さに強く惹かれ作ろうとしたことがありますが、自分の中に在る或る種の固定観念のようなものが邪魔をするのか、大胆なことに臆病なのか直ぐにバンザイしてしまいました。原木で作るのはその人が持つ個性と言うかセンスなんだろうとつくづく思います。スゴイッ!です。
わたしが出来るとするなら、今回のような極端に曲がった材を自分なりに材の個性を生かしたデザインをして制作するところまでです。原木をそのまま生かすことは出来ませんが材の個性を壊さないことはなんとか出来ます。
デザイン
製材されたトチの板材は、外円が1500mmほど、内円が1000mmほど、幅は600mmほど、厚みは45mmです。極端に曲がっていること、材がトチであることから歪みは大きいです。
割れが入っている芯部分を外し、内側を座板、外側を後脚に見当をつけます。
後脚のデザインは頭を抱えます。R内側に座を置くか、後ろに反らせるか。 続きを読む 木目に倣うデザイン