カテゴリー別アーカイブ: 木工

四方反り鉋が‥‥

木工屋になって間もない頃、反り、南京、際(きわ)などの鉋を何点か入手しました。新品もあれば中古品もあります。数は大したことはありませんがその中で同サイズの反り鉋が3台あり、中古の1台は台頭に割れがあったりしていて痛みが激しいものでした。そこでその反り鉋の台頭を補修し欲しかった寸四の四方反りに改良しました。

反り鉋を四方反り鉋に

反り台の場合は刃口が真っ直ぐですが、四方反りは刃のRに合わせたR形状です。そのため四方反り形状にすると刃口は中央から両端に向かって広くなってしまいます。木っ端返しが効かない状態となるので刃口埋めが必要となります。

四方反り鉋1

改良当初に施した刃口埋めはとんでもなく下手くそで、刃口両端は大きく開いたままでまともな切削が出来ず使うことを敬遠していました。が、気を取り直し2年前に改めて刃口埋めを施したところ、いやいやこんなに良くなるとは!と頻繁に使うようになりました。

入手した時点で台は薄くなっていて、加えて四方反りにしたことで台頭、台尻の端はキレ寸前。使用頻度が高まり台直しも繰り返して来て、今回堅い欅板の座刳り。下端の擦り減りが大きく四方反りが反り鉋状態に。下端調整をやりかけたのですがもう限界かなぁ、と。今度時間をとって新しく台を作ることにします。その時は南京鉋も新調しよう!と思っているのですが、さてさて‥‥


桜はまだまだ

ようやく春の陽気が!と思いきや、1週間近く寒の戻り!
ここ数日、ニュースは桜の開花で賑わっているけれど、こちらはまだまだ。

3月25日、裏庭の桜桜はまだまだ

欅板での椅子の背もたれと座板の組みは105°。枘穴は止めにしたのですが作業効率を考えれば通しにした方が加工はずっと楽だと思います。その場合はもっと精度が求められ枘形状も見直す必要も出てくるでしょうが。

直立する前脚に3°傾斜の座板を蟻桟で保持するため、蟻にも角度を付けます。面倒な蟻桟加工にもなりますが同じ角度の板材をトリマガイドに貼り付ければ通常の加工と大差ありません。

座板に3度傾斜の蟻桟

初春の風景

近所を流れている大川でビワマスの稚魚の放流が行われていました。軽トラに5,000匹の稚魚を積んでいるとのこと。全てをこの川に放流するわけではないでしょうが。秋に2匹の遡上を目撃したことを話すと職員の顔がほころびました。さて今回の稚魚、どれくらい成魚になってくれるしょう。

裏庭にある梅がなんとか蕾を膨らませてきました。隣の桜はまだまだです。

3月24日、梅はまだ蕾

蕗の薹、昨年は少し摘んだだけだったのが幸いしてか、今年はたくさん出ています。開く前にボールに3杯摘み取り蕗味噌にして春を賞味しました。来年に向けて半分以上は残しておきました。

庭には土筆、そしてモグラの土木工事も。わたしのカラダも春めいてきたようです。


細かい作業の木のかばん

9月末に「天秤」の組手を練習し、いざキャビネットへ!と思っていたのですがデザインがちっとも浮かんでこない。そこで工芸的に「木のかばん」を作ればレパートリーも増えるし広告等にもなるかなぁなどと。

木のかばん2

「木のかばん」が実用的かと言えば決して実用的ではありません。強度面ではアルミ、ジュラルミン、合成樹脂が優っているし、皮革、布系のように柔軟性を持っているわけでもない。また否が応でも木の厚みがかばんそのもののサイズアップになってしまう。使い手からすれば「木のかばん」を持っているという自己満足的なものかもしれない。まぁ取り掛かろう! 続きを読む 細かい作業の木のかばん

天秤指しの練習

小粋な天秤指しを以前からやろうと思っていたのですが、使う場面もなかったことから手を出さずにいました。
が、拝読している宮本家具工房の月間記事の9月と10月に「ダブテイル」が書かれていて、記事の中にある『二等辺三角形の窓を開けたガイド付き定規』が目に止まり、やってみるかな、となりました。使う材は米ヒバの2枚接ぎです。端材の中から加工し易い材を選びました。
先ずは、記事に書かれている手順に沿って従順に進めてみることにします。初っ端から自身の経験を入れて作業するより、書かれてある手順で進めることで未経験な部分、自身の改善すべき点も見え、次のステップに踏み出せると思っているからです。ただ、10月の記事掲載前に作業が終わってしまい、ピン側の作業は自分勝手に進めてしまいましたが‥‥まっ、良いか。

天秤指しの練習

天秤指しの練習

二等辺三角形の窓を開けたガイド付き定規

この定規を作る前に、「木工の継手と仕口 増補版」(鳥海義之助著 理工学社)に書かれている「蟻型傾斜角とその用途」に目を通しました。縦10に対し、3.5は70度、3は75度、2は80度となっています。正確な角度は、3.5は70.71度、3は73.30度、2は78.69度となるわけですが、木工作業では板厚や板幅を基準値1として寸法採りをすることが基本でもあり、正確な70度、75度、80度より、10:3.5、10:3、10:2の方が合理的と考えます。ただルーターや傾斜盤などの機械による加工では70度、75度、80度の方が適しているでしょう。 続きを読む 天秤指しの練習

母へ高座椅子

昨年4月に父が亡くなり、母は朝晩、父の遺影の前に座り手を合わせて話しかけている。
膝が悪い母に高座椅子を作ることにした。

高座椅子

パッチワークをする姉に高座椅子用に薄い座布団を作って欲しいと、メールで写真を送った。娘が出産間近だから忙しいと断られた。まあ、仕方がない。座布団は家にあるものを使ってもらおう。
小振りで軽め、正座風に座れるように座板下に貫は無し、背もたれは腰を支えるため立ち気味。材はマホガニー、座面高は200mm。肘掛け部分はかまぼこ型のR形状。主要な枘は通し枘で楔を刺している。