カテゴリー別アーカイブ: 木工

書類整理用の小抽斗

A4書類、名刺等の整理用小抽斗の制作です。

抽斗はあまり大振りだと整理したようであっても実は整理できていないものです。小振りである程度の数があると頭の記憶装置にも優しいです。
材はマホガニー、本体はダークに着色しましたが抽斗前板は無着色で明るめとし、抽斗部分を側から少し奥に入れ浮き出ないようにしています。つまみも本紫檀の削り出しで小さくし上品な仕上がりとしました。
側の見付けは蒲鉾のR加工、前板にも丸面加工を施しています。
7杯の抽斗の上段のみ外寸法高さは75mm、他は70mmとしています。上段は名刺整理ボックスを収納できるように5mm深くしたわけです。天板の庇があるため大きさの違和感は出ません。7杯ともスライドはセンターガイド方式としています。
側の縦と横桟は馬乗り枘で組んでいます。天板はフレーム型天板で鏡部分の伸縮が気にならないように処理しています。
名刺収納boxは、同じくマホガニーで四方をあられ組としています。

おまけ

21日は大雨の予報、雨が降る前にに家の周辺の草刈りです。裏庭が広いのはとても気持ちが良いのですが雑草がスゴイ!年3回の草刈りを計画しているものの、好天が続き一面40cmくらいにまで伸びすでに2回目の草刈りとなりました。

畑にすれば?と言われるのですが石だらけであり水はけが悪く、ただ地があるだけ。お隣さんから「使わないなら、(雑草)放っておけば?」と言われても草ボウボウがダメな性格です。

古家具から学ぶ・2 ー建具ー

今年2月に近所のおじさんから頂いた古家具について具体的に見ていきます。
半軒の水屋箪笥と重ね戸棚<一軒水屋>を見ていくのですが、どちらも作られた年代がどこにも書かれていないので定かではありません。大正から昭和初期のものかと思われます。また、建具の作りなどからそれぞれ違う制作者によるものと判断しています。

今まで目にした古家具の大雑把な印象は、外観はそれなりに形となっているものの隠れているところは本当に適当、見栄え良ければそれで良し!です。鉋が入っていることはほとんどありませんし、塗装などの表面処理もほとんど行われていません。材の伸縮なんのその!です。ただ、枘組み方法などはきちんとした仕事がされていて見習わねばならないと思うところもあります。現在手元にあるので、組みを外すなどして正確に検証できることはありがたいことです。
また、採寸して簡単な図面を引き、複製できるものがあれば実際に制作して疑問点、感想なども加えていきたいと思います。名称、呼称など地域によって違うこともあり平易な言葉で書いていくつもりですが、明らかに違う使い方をしているようでしたらご指摘ください。
今回は建具について。 続きを読む 古家具から学ぶ・2 ー建具ー

工数が多いキャビネット

斜め上方から見たキャビネット

楢の変六角形のキャビネット。左右を45度ずつカットしたデザインです。
全体の面取りを凹のR形状としました。一般的な凸のR形状は触感が柔らかくなるのですが、緊張感のある全体のデザインに締まりが出ないために凹とした次第。
変六角形の3枚のフレームを五角形の脚部(後ろは角)で支えるデザインは、加工精度は勿論ですが工数も多くなり組み立ても色々工夫が必要となります。
以下、要所ごとに見ていきます。

天板

天板はフレーム型天板としています。ブックマッチの接ぎによる15mm厚です。接ぎ合わせた単板では中段、下段のフレームとのイメージバランスが取れないこともあります。天板の上に鏡を置くことも意識しています。

天板

続きを読む 工数が多いキャビネット

古家具から学ぶ

一週間程前、近所のおじさんがわたしのことを知って家具などを見に来られた。自分でも手掛けてみたいとのこと。そして2、3日前、家を建て替えるために古い家具を処分する、欲しいものがあればあげる。
ということで、昨日、一間水屋箪笥、水屋箪笥、和箪笥などをいただいた。
修繕して売ろうとしているわけではなく、工作法などを実物を見て勉強しようと思ったわけです。親方修行をしていないわたしにとっては、良い教材になると思った次第。いただいた古家具の構造全てが素晴らしいと思っているわけではありません。ところどころに「なるほど、こういう組み方もあるのか」と感じるものがあります。
簡単に拭き掃除をしただけで、じっくり見ていないのですが、参考にしたい箇所を追い追い書いて行こうか、とも思っています。

変則的な枘

五角形の脚部の枘。フレームと組むために変則的な枘となります。
外観全体のデザインが重視されるのは当然なのですが、それに準じた組み構造も必要と考えます。加工作業は一手間、二手間多く掛かるのですが、木工屋ですから嬉々として取り組みます。

への字型の枘加工ですが、内側は傾斜盤で数ミリの深さで毛引く程度に入れます。チップソーの刃厚2.2mmで奥まで切ると枘強度が落ちることを懸念するからです。チップソーの毛引き痕をなぞって薄刃の手鋸を入れます。薄刃厚0.5mmの切削は強度を下げることもないでしょう。
への字は15mm長、30mm厚のフレームに上下から入るために15mmとなったわけです。もう一方は20mm長、フレームの内側に入りへの字とフレームを挟み込みます。への字は加工後5mm落とすのでチップソーの痕は消えます。

変則的な枘

下の写真、手前は地板。奥は裏返した天板。天板の構造はフレーム型天板。

フレーム