量産?椅子の修繕

依頼されたものではなく、わたしが持っている椅子の修繕の話。
二十歳の頃、女友達からもらい受けた椅子。彼女がバイト先から貰ったもので「ひろし、この椅子あげる」と言われて貰った。ほとんど座ることもなく専らモノ置きだった。そもそも当時は机が無い生活。
作られてかれこれ50年くらいになるだろうか。背もたれセンターが数ヶ月前にボロッとこぼれた。合板だから仕方ないか。で先日座ったら座板の接ぎがキレた。日常的に座ってはいないが修繕することにした。思い出らしい思い出も無く惚れ込んでいる椅子でもないけれど、何故か捨てない。

接ぎキレした座板

 

分解

先ずは座板に通された背もたれフレームの楔を削り落とし、コンコンと叩いて抜く。座板の接ぎがキレたのと同様に接着剤は既に劣化していてスピンドルともども容易に抜ける。

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奥琵琶湖の桜

鏡を覗くとウクライナ情勢で表情が険しくなっている。
気持ちの切り替えに7年ぶりに奥琵琶湖へ花見に行く。土日はとんでもなく混雑しそうなので金曜の今日にする。それでもお年寄りのペアがたくさん。微笑ましい。
自作の蕗味噌のおにぎり3個とお茶を携えて、車で30分くらいの奥琵琶湖パークウェイへ。名古屋にいた若かりし頃、毎週ここを単車でヘトヘトになるまで走り回っていた。今は土砂崩れの工事でコーナーを責める走るは出来なくなっているし、そういった走りをするライダーも見掛けなくなった。時代の流れか‥‥。
奥琵琶湖からマキノまで湖岸を南下し、メタセコイヤ並木へ。昨秋、三重の絵描きさんがスケッチしたいというので同行した。春のメタセコイヤに新芽が出ているのだろうけれど肉眼では確認し辛い。敦賀方面に目を向けると野坂岳だろうか、頂上付近にはまだ雪が残っていた。

では、奥琵琶湖の桜の写真、マキノのメタセコイヤ並木の写真を。

 

おまけ

自宅の玄関先の沈丁花が匂い立っている。

オーソドックスな小椅子

脚物、箱物を問わず新しくデザインを考える時、「ここはこれくらいの曲線で!」とか「ここはも少し細くすればスマートな外観になる!」など今までの経験則めいたものが頭をもたげます。が、出来るだけそれらを抑えてオーソドックスな小椅子をデザインしてみます。

こういった作業は構造物の基本を再確認する上で重要だと思っています。とりわけ椅子のようにカラダに直接触れるものは、臀部と太腿が接する座板、もたれる背板と笠木、足つき感覚などをしっかり押さえることや、強度を確保する各部材の組み方もおろそかにすることは出来ません。 続きを読む オーソドックスな小椅子