古民家への階段書棚

設置した階段書棚3

 

古民家への階段書棚の制作です。
階段横側を正面とすると、センターに背板(中仕切り)が入った正面と背面がシンメトリーの書棚となります。
踏み板とフレーム(框材)などは栗。背、底、側などの板部分は杉を使用し、仕上げは柿渋となります。経年変化で古民家に馴染んでいくことを意識しました。

 

概要

傾斜角は41度で緩やかに設定しています。踏板の段差は一番下が200mm、他は全て210mm。踏み板部分のスペースは幅780mm、奥行き260mmと一般的な階段よりも僅かですがゆとりがあります。このゆとりにより上下分割の下段には手摺りを省くことが出来ました。本来ならば最下段まで手摺りがあった方が良いのでしょうが、最下部まであることでの圧迫感(広い部屋が狭くなる)、コスト等を検討してこのデザインとなりました。
手摺りの高さは、上の梁がある廊下手摺りの下に収まるように710mm、踏み板中央付近では850mmくらいとなります。
段数は9段で奇数段の下は背板(中仕切り)を入れず明かり取り、飾りスペースとしています。

また設置場所ですが下の上がり框と上の梁の位置が110mm差があり、階段の最上段を梁に合わせた形としています。
書棚内の奥行きが390mmとなります。棚板は基本固定ですが最もスペースが大きい下段中央二つの上は可動としています。 続きを読む 古民家への階段書棚

木工作業の工夫9(挽き割り後の反り修正)

反り修正したクリ板1

製材時に35mm厚の板材を30mmで仕上げるのはごく一般的で、手押し鉋盤とプレーナーを使えば容易です。ところが今回手元に35mm厚の板材が足りず50mm厚も使うことになりました。
手押し鉋盤で基準面を作りバンドソーで挽き割りをします。反りが出ることを想定して35mmで挽きました。ところが想定以上に反りが大きく、粗木取りで長さ750mm、幅285mmの材は仕上がり30mmはとても無理。このまま仕上げれば25mm程になってしまう。

挽き割りの予定と実際

 

そこで、暖房用に使っている遠赤外線ヒーターを使って反り修正をすることにしました。 続きを読む 木工作業の工夫9(挽き割り後の反り修正)

梅雨の来訪者は、亀 ほか

庭に亀

6月14日、梅雨、真っ只中!ここ数日木工作業は行わず、CADで作図しながら「この枘じゃアカン!もっと作業効率が良く強度的にも十分なものは……」などと。雨続きでタイミング的には良いのだが座りっぱなしでケツが痛い!

息抜きに庭を眺めると、軒下付近に亀!産卵のために来たのだろうか?それにしてもイシガメとはいえ小石が敷き詰められたところに穴を掘らなくても良いのに、と思ったりする。草地より穴が崩れにくいとか、卵に菌類や虫がつきにくいとか、地熱で孵化まで卵が適温とかがあるんだろうか……と勝手に想像してみる。

 

来訪してきたイシガメは、6月6日、ウオーキングに出た時に家から50m程の農道で見かけたイシガメかと思ったが違う。農道の亀はやや幅広、来訪してきた亀は甲羅が高めだ。農道の亀の来訪だったら、ちょっとキュン!としたかもしれない。 続きを読む 梅雨の来訪者は、亀 ほか

ギターの弦高調整

2年前に中古で購入した1980年代の小平ギター工房製のクラシックギター。1980年代製を選んだのは、その時期のギターの材料は質が良かっただろう、と勝手に思い込んでのこと。他のギターと比較していませんが、わたしにとっては十分な音質です。
しかしながら正規ルートからの購入ではなかったため調整はされておらず、入手した当初から弦高が高く押さえ難かったのです。
仕事に一区切りが付いたので、弦交換にあわせて弦高調整することにしました。
ネットで標準的な弦高、調整方法を調べて進めることにします。
弦高は低ければ押さえやすいのですが低過ぎるとフレットに弦が当たるビビリが生じます。自分の演奏に合った弦高にすると良いですね。
弦高はフォークギターもクラシックギターも弦中央の12フレット目で計測します。一般的にフォークギターでは2.6〜2.8mm、クラシックギターでは2.7〜3.0mmくらい。

ギターの写真

 

ギターの弦高調整手順

ネックの反りを確認します。反りがある場合はメーカーか専門業者へ。

3フレットで弦を押さえてヘッド側の弦を弾き、6弦とも1フレットに弦が当たるか確認します。弦が当たっているようであればブリッジの交換と高さ調整が必要です。

3フレットを押さえヘッド側のブリッジ確認

反りとブリッジに問題が無ければ、弦中央の12フレットで弦高を計測します。 続きを読む ギターの弦高調整

木工作業の工夫8(パーツごとのオイルフィニッシュ)

オイルフィニッシュは、組み立て後に行う、と大垣技能専門校時代に教わりました。抽斗も組み立て後に前板部分にテーピングして行っていました。
木工屋になった当初、教わった方法でやっていたのですが、テーピングしていても側板や底板ににオイルが滲み、率直に「綺麗じゃない」気に入らないのです。テーピングに時間が掛かり、塗る時にも気を遣う。そこでしばらくすると抽斗の前板は組む前にオイルフィニッシュするようになりました。前板と側板との組みが手の込んだ蟻組などではなくシンプルであれば、テーピングしたものより圧倒的に綺麗です。

抽斗前板のオイルフィニッシュ

また、木工屋になって直ぐに拭漆仕上げの厨子の制作依頼があり、拭漆の場合は組む前に部材ごとに仕上げることを学びました。10回程度繰り返し塗り拭き取りを繰り返す拭漆では組み箇所に漆が溜まる、塗り拭き取りが綺麗に行えないなどが理由です。
そこで最近では、オイルフィニッシュでも最終組み立てを行う前、パーツごとに行うことが多くなりました。勿論、組んで目違い払いをする箇所はそれを済ませてからですが、基本的に部材ごとに済ませてしまいます。拭漆の経験があることから違和感はありません。また、拭漆の回数と比べれば4分の1ですから苦にはなりません。

 

パーツごとのオイルフィニッシュ

パーツごとのオイルフィニッシュのメリットを挙げてみると

  • 塗り、拭き取りが容易
  • 塗り、拭き取りのムラが出ない
  • 細部まで出来る(組み立て後だと奥まで塗れない)
  • 箱物で外、内とも仕上げられた丁寧さが出る
  • etc.

パーツごとのオイルフィニッシュ

接着剤を塗布する箇所はテーピングしておけば良いし、テーピングを忘れていれば接着面を残して周りをテーピングして軽めにサンディングすれば良い。また、オイルの効能で溢れた接着剤も材への浸透は少なく、拭き取りも容易で綺麗です。
材に染み込んだ接着剤でオイルが浸透せず拭き取りミス!といったこともなくなります。これも拭漆の経験によるものです。

また、木のかばんで書いたように、黒檀や紫檀などの暗色が強い材と明色の材とを組むパーツは個別にオイルフィニッシュすべきです。暗色材の研磨粉が明色材の木目に入り汚れとなり除去できません。暗色材は組む前に必ず表面処理しましょう。

拭漆作業にはオイルフィニッシュ作業に活かせる手法がいくつもあります。
拭漆を未経験の方も拭漆の世界へ一度! なんちゃって!