「木工家ウィーク」ちょこっと参加

「木工家ウィークNAGOYA 2019」が5月31日から始まります。

公式サイトは、http://woodworkers.jp/

初年度の2008年から2010年に参加してから離れていたのですが、ちょこっと参加することにしました。たまにはホモ・サピエンスと接しよう、などと。
今回は合同展示会への参加ではなく、『木工家がつくる椅子』(〜低座の椅子〜)<於:文化のみち撞木館>への出展のみです。「高文机と高座椅子」を出品します。テーマが椅子なので「高座椅子と高文机」としています。

期間は、5月31日(金)から6月2日(日)の10:00〜17:00です。2日は終日在廊する予定です。31日と1日は現在のところ未定ですが、お客様、読者の方のご希望があれば在廊します。サイト内のcontactからご連絡ください。
見て、触れて、座って、感じてくださいませ。

撞木館・椅子展

おまけ

今年、庭の野イチゴがたくさん実をつけている。昨年草刈りに注意してトゲトゲの野イチゴを刈り取らなかったのが幸いしたようだ。温室で季節を失った苺より大気の中で育った苺、野イチゴがわたしは好きだ。

 


4月の色々

16日、白色と桜色

琵琶湖周辺の桜の開花は全国的に見て非常に遅いらしい。
4月16日、自転車を駆って遅咲きの奥琵琶湖の桜を見に行く。満開の時期は過ぎて葉桜になりつつあったものの湖岸の桜はまだまだ見応えがあった。
奥琵琶湖パークウェイ入り口の菅浦まで行き、その後高島方面へ桜並木の下を走る。どこまで走ろうか、そうだ、2017年11月に出会った猫のところまで行こう。白猫3匹、トラ猫3匹はまだいるだろうか?今津のホテル前、今津周遊基地とやら。

トラ猫2匹、白猫1匹が出て来た。子猫たちは誰かに拾われたのだろうか?
一休みしているわたしのそばまで来るけれど触れられない微妙な距離感を保っている。飼い猫でない証だろう。
帰路、桜の写真を撮っていないことに気付き自転車を止める。山側のガードレールのそばに猿の一群が食事している。行き交う車の騒音に慣れてしまっているのかわたしが見ているのも気にならない様子。写真に収めようと動き始めたら気になったのかいそいそ山に戻っていった。そうそう桜の写真撮るんだった。

 

20日、ヤモリ色

この時期、どこで越冬していたのか家も工場もバカメムシが出て来る。気が張る作業もプツンと切れてしまう。朝、作業前に工場内をバカメムシ検査。あれっ、ヤモリの子供。こんなところにいると踏んづけちゃうぞ。そっと掴んで階段の淵っこへ。

ヤモリの子供

 

28日、虹色

姪っ子の出産が2週間ほど早まった。プレゼントの子供椅子2脚を持って行く。名前を聞く。嗚呼、当て字のような普段使わない漢字……。そういう名付けが増えて久しいけれど、昔の暴走族の落書きが脳裏をよぎるのはわたしだけ……?
翌日、も一度顔を出す。前日の強風と雨はおさまり好天。空に横長の虹が!!こんな虹は初めてだ!!義兄も姪っ子もスマホでパシャリッ。

 

29日、草色

周囲の農家は田植えの準備で草刈り、畦作りと慌ただしくなっている。刺激を受けてわたしも庭の草刈り。草刈りコードか燃料が切れるところまで、と思っていたが何とか終えることが出来た。5時間作業、首と肩と腕が固まってしまった……。

草刈りした庭


 

斜め四方胴付き枘でアタマの中が……

いつもは材のサイズからデザインや設計を展開していくのですが、今回は自由度を高め初期段階のデザインを重視してみました。

今回は斜め四方胴付き枘の加工を少し。

角鑿盤での斜め加工

経験豊富な木工屋さんは治具作りも上手ですね。以下は、治具に馴染みの薄い方に。

材のサイズからの展開では治具をあまり使うことはなく、使っても従来から使用している治具で対処できるのですが、自由度を高めると新たに治具を制作しなければなりません。
電動工具も高度な加工が出来るようになってきており、その精度も素晴らしいものがあり治具を必要としないで加工できる場面もたくさんあるようです。わたしはそれを全く否定しません。あればあったで重宝すると思っています。単に購入資金が無いだけ……

ただ、治具を制作する作業は家具設計同様にそれなりにアタマを使います。家具設計では材の伸縮や反り、強度確保などを考えるのと同じように、治具制作では既存の機械性能と墨付けした材とのマッチングとを考えます。例えば角鑿盤では鑿は垂直、テーブルは平行に動くわけで、斜めに彫るためにはテーブルを傾けるか材を傾けなければなりません。鑿は垂直に材を彫るのでその力点を考えて材がズレないように固定する治具が必要となるわけです。また治具があれば同じ加工が繰り返し出来ます。

シンプルな角鑿盤の治具

今回、角鑿盤での枘穴加工は角の二方に違う角度で彫ります。 続きを読む 斜め四方胴付き枘でアタマの中が……

2019春の一コマ

今年の冬はほとんど雪が降らず、除雪作業時に着る古いスキーウェアも出番が無かった。毎年60〜80cm積もっていて、雪が降る度に幼い頃の冬景色を懐かしんでいた。気抜けと言うより淋しさを感じてしまう。
昨年の台風21号で庭の桜が倒れ春の1風景が無くなり、これもまたちと淋しい。
それでも頰が緩む春は訪れる。春の一コマを数枚。

3月20日、庭の梅。この後ろに桜があった。

3月20日、玄関先の沈丁花。今年も匂い立ち、心が和らぐ。

玄関先の沈丁花

3月29日、ヒヨドリが巣作りしていた庭木に、今回は百舌(モズ)が巣作りしているのを見つけた。地面から150cmくらいの低いところ。My Friendのシマヘビ君(尻尾が切れてるので、シッポと呼んでいる。今年も顔出してくれるかしらん)はあまり木に登らないけれど、アオダイショウは木登り、綱渡りが得意らしいから心配している。もう抱卵に入っている様子。無事に羽ばたいてもらいたい。
ちなみに百舌は雌だけが抱卵するらしい。雛の世話も雌だけかしらん?? 雄は巣の警護??(見当たらない) 抱卵中、雄はどこで何してるんだろう?? などと自分に重ねてみたりして‥‥
冷たい雨が降ってきた。百舌君頑張れッ!

百舌の抱卵

こちらの山桜の開花はまだまだ、です。


残ってた材で子供椅子

姪っ子の息子が一歳半。座卓もまだまだ高い。ということで子供椅子を作ってあげることに。気楽なプレゼントなので残っていた材で作ることにした。

10年程前のタモの残りを使うことにする。50mm×20mmの角材は改めて製材するほどの狂いはなかったのでそのまま使用することにしたが、幅180mm、厚み15mmの板目材は反りが出ていて面出しして厚みを整えると5mm程度になってしまう。そこで反りを座の窪みとして活用することで厚みを確保する方法を取る。この方法は何度もやっていて座板、背もたれなどにも活用している。アイロンなどで下手に矯正すれば割れが生じたりもするし、10年以上板材で放置していた材は思うような矯正は難しい。
すでに材の最大寸法が決まっているのでその枠内でデザインし原寸図面を引いていく。シンプルな構造としたかったので作図も加工、組み立ても容易にする。

工夫した箇所は後脚と笠木の取り付け部分

前側を枘、後ろ側は支えという構造。肘掛けと後脚との接合で良く用いる組み方。
今回は前後の脚を平行にしていることから、後脚に組む座板の枘位置と笠木の枘位置の幅が同じになる。
このため、笠木の枘加工はR加工をする前の角材の状態で済ませてしまう。枘穴は角鑿盤、支えは傾斜盤で容易に行えるし精度も出る。脚側も斜め加工した面を基準として枘と支え部分を加工すれば良いので通常の枘加工と変わらない。

 

子供椅子

久し振りにタモの加工。軽〜! やわ〜!
姪っ子のお腹にもう一人。子供椅子は二脚にした。

 

おまけ

三寒四温というけれど、一日の間に何度も春の陽気と雨かと思えば霰が叩きつけて来る春雷が繰り返される。子供椅子のオイルフィニッシュは乾いてくれない‥‥

霰